research

2025.9.1

Z世代・α世代の2025年参議院選挙(7月20日投票日)への関心度調査!

皆さんは、参議院選挙の投票には行きましたか?

まだ未成年の方には投票権が無いので行くことはないでしょうが、どのくらい関心があったのでしょうか?

今回は、参議院選挙に関するアンケートの結果をもとに、Z世代・α世代が2025年の参議院選挙にどのくらい関心があったのかを皆さんにご紹介します。

調査期間:2025年7月22日~7月28日

投票に行ったか

α世代は投票権を持たないため当然ながら投票には参加していない。この結果は、未成年者の中で投票を意識する層が少なく、また選挙に関わりにくい状況にあると捉えられる。

Z世代は選挙権を持つ層の中で半数以上が投票に参加している。特に、約52%が投票に行っており、若い大人や成人層の中では積極的に選挙に関わる人がいることが分かる。また、投票しなかった層は少数(約6%)であることから、比較的投票意識は高まってきている可能性がある。

投票の際に重視した情報源や要因

Z世代は、従来型メディアよりもYouTubeやTikTokなどの動画コンテンツやSNSを重視しており、デジタルを中心に情報収集を行っている。
従来の報道や公示物も一定の影響力を持つが、デジタルメディアの方がより重要と考えられている。

投票に行かなかった理由

α世代は投票できないため、投票しなかったのは制度的な理由(投票権の有無)がほとんどである。

Z世代の回答からは、「投票の重要性を感じていない・関心がない」ことが主要な理由となっており、大人になっても政治参加への意識向上や啓発が必要であることが浮き彫りになっている。

重要だと感じた政策や社会課題

両世代とも、「物価高騰対策・経済成長」に対して高い関心を持っており、これは経済状況の改善が最も優先されていることを示唆している。次に、「若者の政治参加・声の反映」も約15%前後と高く、重要な課題として重視していることが分かる。

政治に期待すること

この設問は自由記入のため無回答も多かったが、α世代で44.4%、Z世代で46.8%が回答しており、半数近くが政治に関心や問題意識を持っているということがわかった。

α世代は、個人の生活実感に直結する政策(減税・賃金・物価・税制の見直し)と、政治体制の改革・透明性の高さを求める人が多い印象だ。また安全保障的安定を優先する傾向がうかがえる。

Z世代は、「若者の声を政治に反映させること」「具体的なビジョンと透明性」を最優先事項として挙げる回答が多く、次いで「税制」「賃金・生活の改善」「年金・社会保障の見直し」「平等・人権の保護」が目立つ。最近問題となったアメリカの関税対策に注目する意見や、移民・外国人政策に対する意見も散見された。

まとめ

今回のアンケートから、

・Z世代は「若者の政治離れ」という従来のイメージに反し、非常に高い割合で選挙権を行使していることが浮き彫りになった。これは、現代の若者層が社会問題への意識を持ち、自身の意思を投票行動によって示そうとしている証拠と言える。

・全体の投票率が非常に高いz世代の中にも、半数近くが「関心がない」という理由で投票に行かなかった層が存在している。これは、高い投票率の裏に隠された課題であり、政治への興味・関心の喚起、および投票プロセスのさらなる周知・簡素化が、この層の投票率向上に繋がる可能性がある。

・Z世代はデジタルネイティブとして、SNSや動画コンテンツといったオンラインプラットフォームを主要な情報源としていることが明確。しかし、同時にテレビなどの伝統的なメディアや、身近な人々とのリアルな会話も重視しており、情報収集の多様性が特徴です。一方で、政党や候補者の公式ウェブサイトといった直接的な情報源へのアクセスは低い傾向にある。これは、若者への情報発信において、生活に密着したデジタルメディアの活用と、日常生活でのコミュニケーションの場の重要性を示唆している。

・重視する政策・社会課題においては、両世代に共通して、「物価高騰対策・経済成長」が最も切実な課題として認識されている。これは、生活に直結する経済状況への若年層の強い懸念を示している。特にα世代は選挙権がないにもかかわらず、社会問題に対して高い関心を持っていることが明らかになり、将来の有権者としての潜在的な政治参加意欲を窺わせる。Z世代においては、さらに広範な社会の持続可能性に関わる課題にも関心が及んでおり、社会の担い手としての視点が育っていると考えられる。

ということが分かりました。

今回の調査は、若年層の政治意識と行動が多様化し、進化していることを示しており、今後の政治と社会のあり方を考える上で貴重なデータとなったのではないでしょうか。