research
Z世代・α世代の生成AIの活用に関する調査
日々進歩をし続ける生成AI。皆さんは利用していますか?
今回、生成AIの利用に関する調査は2度目となります。
今回は、生成AIの活用に関するアンケートの結果をもとに、Z世代・α世代の生成AIについてどのように考え、活用しているのかについて皆さんにご紹介します。
調査期間:2025年10月28日~11月3日
生成AIについて知っているか

両世代ともに生成AIに対する認知度は非常に高い。特にα世代では「知らない」と回答した人が一人もいない。
α世代は生成AIに対する深い理解を持つ層が圧倒的に多い。これは、彼らが生成AIの進化を初期から追ってきたか、あるいは仕事や学習などで積極的に利用する機会が多かったことを示唆する可能性がある。
Z世代は、生成AIの認知度は高いものの、α世代と比較すると「よく知っている」層と「名前は聞いたことがある」層の差が縮まっている。「知っているが深くはない」という層が比較的多いと言える。
どの生成AIを使ったことがあるか

両世代ともに、「ChatGPT」の利用経験が他のどの生成AIツールよりも圧倒的に高いことがわかる。α世代で約79.2%、Z世代で約67.9%の人が「ChatGPT」を使った経験があり、文章・会話生成AIが生成AIの普及を牽引していることが明らかである。
α世代の約20.8%、Z世代の約28.6%が「使ったことはない」と回答しています。これは前回の「使ったことがあるか?」のアンケート結果(α世代29.2%、Z世代39.3%が「使ったことがない」)よりも低い割合であり、もしかすると、特定のツールを使ったことがなくても生成AIを何らかの形で経験している層が含まれているか、またはアンケートの回答者の構成が微妙に異なる可能性も考えられる。しかし、いずれにせよ、まだ一定数の未経験者が存在している。
使用したことがある生成AIは何か

「ChatGPT」は生成AIのデファクトスタンダードとして、広く両世代に利用されている。
Z世代は、画像、音楽、動画といったクリエイティブ系の生成AIに対する関心と利用率が高い傾向が見られる。これは、彼らのデジタルネイティブな特性や、SNSなどでのコンテンツ消費・制作活動との親和性を示していると考えられる。
α世代はChatGPTの利用率が高く、実用的な用途での生成AI導入が進んでいると推測される。また、「その他」の利用も一定数見られ、特定のニーズに応じた多様なツールを模索している可能性もある。
生成AIをどんな用途で使用しているか

生成AIが特に学業の支援ツールとして、両世代で広く普及していることが明らかになった。また、Z世代ではクリエイティブな用途やコミュニケーション、そして仕事の効率化といったより多様な場面での活用が進んでいることがうかがえる。一方でα世代は、ライフステージや社会との関わり方の違いから、利用用途が比較的学習や個人の創作・コミュニケーションに限定されている傾向がある。両世代ともに、今後も生成AIの利用用途はさらに広がり、それぞれのライフステージやニーズに応じた活用が期待される。
生成AIを使用するときに不安に思うこと

両世代ともに、生成AI利用における個人情報保護と情報の信頼性に対する懸念が非常に高い。
Z世代は、全体的に生成AIが抱える潜在的なリスクに対して、α世代よりも敏感で具体的な懸念を抱いている傾向が強く見られる。特に、クリエイティブ系AIの利用経験の多さから来る著作権への懸念、そして若年層特有の依存への不安が顕著である。
一方で、α世代は情報の信頼性への懸念が高いものの、他のリスクについてはZ世代ほど強くは感じておらず、比較的ポジティブに利用できている層が多いと言える。
まとめ
今回のアンケートから、
・生成AIはα世代とz世代にとって、認知度が高く、すでに生活や学習に不可欠なツールとして認識されていることが明確になった。
・α世代は、生成AIに対する高い認知度と利用経験を持ち、ChatGPTを中心とした実用的な用途(学習支援など)に積極的に活用している。リスクに対する懸念も抱えつつも、比較的冷静にメリットとデメリットを判断し、利用している傾向が見られる。
・Z世代は、生成AIの認知度は非常に高いものの、まだ利用経験のない層がα世代よりも多く存在する。しかし、一度利用を始めると、ChatGPTのような汎用ツールだけでなく、画像・音楽・動画生成といったクリエイティブな分野や、コミュニケーション、さらには仕事の効率化といった多様な用途に積極的に取り入れている。その一方で、個人情報、著作権、依存など、生成AIが持つ潜在的なリスクに対してα世代よりも敏感で、より多角的な懸念を抱いていることが特徴である。
ということが分かりました。